20秒の決断で勝利を掴め!ターン制ストラテジーゲーム『Atlas Reactor』を紹介!
アクションゲームは苦手だし、MOBA系のゲームは見るところとか、やることが多すぎてもう大変。格闘ゲームなんて言わずもがな…まず昇竜拳が出ないよ…。FPSもAIMがなあ。
そう、対戦ゲーム(特に対人戦)というのは常にリアルタイム性が重視されていて、とても緊張感のあるものなのですが、裏を返せば『忙しすぎる』ということでもあります。忙しさ、そしてそれに慣れる過程でもう対戦型ゲームに辟易としている人、いると思います。僕もついこの間まで対戦ゲームはなあ、難しいしなあ、と思っていました。そう、このゲームに出会うまでは。
それが、今回紹介するゲーム『Atlas Reactor』です。
ゲームジャンルとしては、タイトルにもあるようにターン制ストラテジーゲーム。しかし、触ってみて個人的に感じているのはストラテジー+MOBA+カードゲーム+FPSみたいなところがあります。
具体的なルールは後述しますが、様々な対戦型ゲームジャンルの良いところを集め、細かい技術の部分を省いたような、そんな仕上がりになっています。
すっきりとまとまった無駄のないUIに明快なルールなので、対戦ゲーム初心者にもおすすめ出来る最高の1作だと思います。今回は他の対戦ゲームと比べて何処が優れているのか、また何が斬新なゲームなのかについてを紹介していきたいと思います。
開発元はTrion worldsです。Trion Worldsと言えば、日本的に名高いのはArcheAgeでしょうか?数々の基本無料のオンラインゲームを開発しています。このゲームもその例に漏れず、基本無料で運営されています。
上部にはSteamのリンクを貼りましたが、Atlas Reactor公式サイトからクライアントをダウンロードすることも出来ます。
プレイヤーは全26体のフリーランサーと呼ばれるキャラクターの中から1人を選択・操作して4 v 4の戦いに身を投じます。先に5回敵を倒すか、20ターン経過時により多くの敵を倒していた方が勝利という非常に単純明快な勝利条件です。20ターン終了時点で倒している数が同数だった場合はどちらかが1キル上回るまで続く、オーバータイムに突入します。
単純なルールの中に存在する濃密な20秒間に震える
1ターンの中で処理される行動は特殊攻撃・移動・攻撃・移動の4つで、羅列した順番に処理されます。
動画は実際の試合の1ターンをそのまま流したものです。こちらを見ていただければ分かるように画面下部に表示される20秒のタイマーを見ながら実際にどのスキルを使うかを考え、決定していきます。
実際に味方の行動や自分が考えた行動はUIを通じてチーム全体に伝わるようになっているので、チャット等での表現の齟齬が起こりません。それはすなわち、意思を伝えるチャットのために時間を割かなくても良いということになります。
俺はこのターン、あいつを攻撃するよ。じゃあ俺はここに動くよ。そんなふうに言語を介せずとも意思を疎通させることが出来るのです。
そして20秒後には全員が動くことになりますが、そうなってくると今度は相手の動く位置を予想して考えることが必要になってきたりもして、ゲームに慣れれば慣れるほど、考えることが多くなってきます。普段の20秒と、このゲームでの20秒はまさに『厚み』が違うということはプレイして5分もすれば分かると思います。
でも、そんなに考えてたら疲れちゃうよ。とお考えのそこのあなた。大丈夫です。ちゃんと"休憩時間"も用意されていますので。
と、いうのも動画にもある通り、行動を決定したらそれを処理するフェイズがないといけません。それがResolutionの時間です。この解決の時間というのは特にプレイヤーが操作することはありません。ただキャラクターたちが、自分の決めた通りに動いてくれるのを見ている時間です。ゆっくりできますね。
画像は先述のターン処理の順番。Prepスキルで味方を強化したり、Dashスキルで敵の攻撃をかわしたり、と無駄のない処理順になっている。
チェスのような高い戦略性と不確定要素の一切を排除した確実性
このゲームにはランダムな効果や乱数によるダメージの上下が存在しません。相手だけダメージが少し高かったりとか、自分だけ攻撃が外れてしまう!などという実際に起こると「運ゲー!!!」と叫びたくなるようなことは起こり得ないのです。
それだけにガチガチの(例えばLeague of Legendsやチェスのような)競技スポーツのように感じてしまうかもしれませんが、そうではありません。何といってもこのゲームは、カジュアル、を前面に押し出しているのですから。
分かりやすく簡潔なルールやUI、そして意思疎通に必要なツールは全て揃った環境。そして思考時間が決まっているので1試合は長くても20分程度といったところ、と来たらそれはもう「お、ちょっと時間あるな。1試合サクッとやろう」ってなってしまうでしょう。
ならばカジュアルゲーか、興味ないね、とにべもない元ソルジャーのような方にも朗報です。このゲームはカジュアルなガワを被ったコアなゲームでもあるのです。ゲームの作りやUIはカジュアルだと言いましたが、ゲーム性、すなわちその内容までもがカジュアルであると決めるのは早計です。このゲームは考えれば考えるほど奥が深くなっていき、自分の頭だけだとパンクしてしまいそうになるくらい考えるゲームです。
このゲームが目指すものとは
このゲームに見る未来、それはE-Sportsにおける全く新しいシーンの到来です(それは、スマートフォンで展開されるパクりゲーでは決してなく)。
そして、その期待に応えられるだけのポテンシャルがこのゲームにはあると思います。それはプレイする側でいう『始めやすさ』とそれを見る側の『見やすさ』が両立して存在するからです。そして、全く新しいというのは、ありそうでなかったゲームの斬新さとそれが決して投げやりでない高い競技性を持ち合わせているからです。
そして、開発者たちもまたそのような発展を望み、非常に高い観戦性を提供しています。
LoLの世界大会の様子。このゲームもまた観戦性にとても注力している
是非とも今熱中しているゲームがない人には、この機会に、このハイセンスで未来を担うであろうゲームに触れていただきたいです。
いずれまたゲームプレイにおける考察記事等を書いていきますので、そちらの応援も何卒よろしくお願いします!
次はゲーム内でお会いできることを心から楽しみにさせていただいて、今回の記事は締めさせていただきます。読了ありがとうございましたm(_ _)m